【高崎市】国宝に決定!「綿貫観音山古墳」は住宅地にある遺跡でした
2020年9月30日に、高崎市にある綿貫観音山古墳の出土品3,346点が国宝に決定しました!
古墳からの出土品は、群馬県立歴史博物館に常設展示されていて、私達も見学することができます。
「綿貫観音山古墳」も、近寄って眺めたり上ったりして、じっくりと見学することが可能なので、行ってみました。
「綿貫観音山古墳」があるのは、関越自動車道「高崎玉村スマートインターチェンジ」の近く。細い道を挟んだ向かい側には、KEIAIが建設中のモデルハウスが。まわりを住宅地に囲まれています。
「綿貫観音山古墳」は、6世紀後半に造られた古墳。その当時、高崎エリアを治めていた人のお墓です。
出土品の種類が豊富で、状態が非常によかったこと。当時の日本と中国・韓国とのつながりを示す資料として価値が高いこと。これらの理由で、国宝に決定したそうです。
「綿貫観音山古墳」は、よく見られる形の前方後円墳。全長は100メートルです。
方角としては、前方部が北西、後円部が南東を向いています。木々に遮られることのない、見通しのよい開けた場所にあるので、じっくりと全貌を見学できる点も魅力。
周りを青々とした芝生に囲まれており、階段から古墳の墳頂へ上ることもできます。
墳頂へ行く途中にある石室。こちらの石室は、泥棒に盗掘されることがなかったため、中から副葬品がごっそりと出土したそうです。入り口からは中が狭そうに見えますが、室内の天井の高さは2.3メートルあります。
残念ながら、密を避けるため石室の見学は休止となっています(2020年10月5日現在)。石室の前には、ゲジの黒々とした抜け殻がたくさん落ちていて、季節を感じました。
石室を後にし、さらに石段を上って墳頂へ。
古墳の前方部からの景色。工業団地が近くにあるため、「ORIHIRO」のオシャレな建物が見えます。
後円部へ移動します。古墳の高さは、約9メートル。
後円部からの眺めは、住宅街でした。古墳のまわりで、ボール遊びに興じる少年らの姿も見えました。
古墳の周りは、歩いて5分もかからずにぐるりと一周することもできます。とんぼが飛んでいて、すっかり秋めいていました。
駐車場やトイレも、古墳のすぐ近くに用意されています。国宝に正式決定したばかりの、2020年の10月上旬に訪れたのですが、駐車場に停まっている車は県外のナンバーが多かったです。
住宅地の中に溶け込むようにある、気取らない悠々とした佇まいが魅力の「綿貫観音山古墳」。出土品が国宝に決定した、今アツいスポットです。
「綿貫観音山古墳」はこちらです